映画鑑賞記
「キツネと私の12か月」鑑賞記
映画「きつねと私の12ヶ月」を川崎チネチッタで鑑賞した。
この映画はリュック・ジャケ監督によるアカデミー賞受賞作品。
フランス映画で観客動員240万人といわれている話題作。
フランスの少女リラと野生のきつね(キタキツネ)とのふれあい
を1年間にわたりドキュメンタリータッチで描いたものだ。
映画にはリラときつね、その他動物以外は殆ど登場しない。
少女は小学生くらいだが、大自然の中に自宅があり隣家も全く見えない。
フランスの田舎はあんなところもあるのかと思うくらいだ。
日本ならあのような場所は北海道しかないだろう。
とにかく少女はきつねが大好きのようで、
寝てもさめてもきつねのことしか頭にないようだ。
そんな少女の気持ちにきつねも徐々になつくようになる。
そのうち少女の家にも入ってくるほどになった。
その時事件が...。
ドアを閉めた途端にきつねがパニックになって窓ガラスを突き破って
逃げ出し地面にたたきつけられるのだ。血を流して動かない。
きつねは母親で巣には子供が4〜5匹腹を空かして待っているというのに・・・。
少女は泣きながら動かないきつねを巣に連れて行く。
子供達が心配して母親の廻りに集まってくるのだ。
幸い母きつねは死んではいなかったが、
それきり少女のもとには戻ってこなかった。
その後シーンがガラリと変わって、ようやく大人が登場。
自宅のベッドで男の子に話をしている母親。
その少女の数十年後の姿だった。
「野生の動物をペットにしてはいけないよ」
男の子はうなづく・・・。
それが話の結論だ。
全体的な印象としては、
大自然と動物の生態を描いてるところはすばらしかったが、
どうも感覚的に違和感があった。
少女の異常なまでにきつねを追いかけるところが、
ストーカーのように思えたし、
家に閉じ込めるところは動物虐待のように感じた。
フランス人の感覚にはどうもなじめない。