映画鑑賞記
                           
                             

                                   
                               




                   「山本五十六」鑑賞記




「やってみせ 言って聞かせて させて見せ ほめてやらねば 人は動かじ」

これは人に仕事を教える際の上司や先輩の心構え。

その言葉を残した「連合艦隊司令長官 山本五十六」の映画を、

公開初日に観賞した。


 
五十六の名は、父親が56歳の時に生まれたことに由来する。

母親も45歳と、高齢出産だった。


 
本作はサブタイトル「太平洋戦争70年目の真実」にあるように、

日独伊三国同盟加入や、米国との戦争に反対だった五十六が、

なぜ戦いの火ぶたを切って落とことになったのか、

それを解き明かす作品だ。


 
当時は今の日本の状況と良く似通っていた。

出口の見えない不況、格差社会、雇用不安、相次ぐ総理大臣の交代・・・。

軍部、マスコミ、国民はこぞって戦争に活路を見出そうとしていた。

このような時代には、

「山本五十六」のようなすぐれたリーダーが必要だと問いかけている。

他の戦争映画とは違って、悲惨さや愚かさを強調するわけでもなく、

感動の涙を誘うわけでもないし、

派手な戦闘シーンを演出するものでもない。


 
五十六の茶目っけな人柄を前面に押し出し、

親しみの持てる人物として描いている。

また情に厚い一方、孤高な越後人の気質もあったようだ。


 
学生の頃、

第二次世界大戦は、

最後まで海軍が反対していたと聞いたことがあったが、

本作品でその具体的な内容がよくわかった。




  
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