映画鑑賞記
「妖怪人間ベム」鑑賞記
「妖怪人間ベム」はフジテレビ系アニメとして、
昭和43年10月7日~昭和44年3月31日に放映されたが、
その後2006年にもアニメとして放映されている。
実写版としては、2011年10月22日~12月24日まで日本テレビで放映され、
今回はその劇場版ということになる。
本作で登場する妖怪人間ベム(亀梨和也)、
ベラ(杏)、ベロ(鈴木福)は、悪のはびこるこの世を嘆いた科学者が、
人間を造るために培養した液から生まれた。
しかし、その姿があまりに醜いために、
人間から「バケモノ」とののしられる。
彼らはいつも傷つきながら、人間の為に闘っている。
それは人間が好きだから。
そしていつか人間になりたいから。
アニメ版では登場しなかったと思うが、
実写版ではもう一人の妖怪人間「名前の無い男」(柄本明)が登場する。
同じ科学者が造った培養液だが、ベム、ベラ、ベロは正義の心のみを持ち、
「名前の無い男」は悪の心のみを持つ。、
「名前の無い男」は緑色のゼリーのような物体のため、
死んだ科学者の体に乗り移って活動している。
人間の中に潜む悪の心を開放し、
悪の行動を取らせるのがその男の役目だ。
一方、正義の心を持つ3人は、悪にとらわれた人間と戦い、
犯罪を未然に防いでいく。
しかし、普段は人間のような姿でひそかに暮らしているが、
悪との戦いで怒りの頂点に達した時醜い姿に変身する。
そのため最後は犯罪者扱いされるのだ。
テレビ版の最終回の時に人間になるチャンスがあった。
それは「名前の無い男」と同化すること。
つまり人間は正義の心と悪の心を併せ持っている存在だから、
悪の心を取り込むことによって人間になれるのだ。
「名前の無い男」が彼らに選択を迫る。
男自身も人間になりたいのだ。
葛藤しながらも彼らが選んだのは妖怪人間として戦うことだった。
「名前の無い男」は倒される。
しかし、男が持っていた火によって建物が燃え3人も火の中に・・・。
「妖怪人間ベム」というと子供向けの娯楽番組というイメージであるが、
テレビの実写版はなかなか哲学があり
大人が見ても面白かった。
今回の劇場版はその続編だ。
しかしテレビの実写版と違い映像もキャストも重厚になっているが、
子供向けに設定されており大人だけで鑑賞するには
かなりギャップがあった。
そんな訳で(いやそうでなくても)放映中も終了後も奥さんからはブーイング。