映画鑑賞記
                           
                             

                                   
                               



                            
人類資金鑑賞記





 1026日(土)に南町田109シネマズにて映画「人類資金」を鑑賞した。


 人類資金とは、旧日本軍の隠し資産のことで「M資金」と呼ばれている。

原作は同名小説の「人類資金」(福井晴敏著)。

映画の企画とともに執筆開始したため、

全7巻のうちまだ4巻までしか発刊されていないようだ。

しかも映画のストーリーとは二本立てで作成していくという珍しいパターンになっている。


 映画は70年前の日本軍が日銀から盗み出した金塊などを、

隠匿(海に投げ捨てる)するシーンから始まった。

盗み出したのは、

帝国陸軍大尉・笹倉雅実と彼の母校である陸軍中野学校出身者たちだった。

主役は真舟雄一(佐藤浩一)。

企業相手にM資金をネタにした架空の融資を持ちかける詐欺を専門とする。


 ある日、石優樹(森山未來)という若い男が現れ、

財団の人間が待っているので同行願いたいと言ってきた。

財団の人間とはM(香取慎吾)。

時価総額10兆円のM資金を盗み出してほしいというのだ。

報酬は50億円。

MはITベンチャー「アイネーク・イェーナ」の社主だ。


 M資金は戦後の日本を復興させるために隠匿されたが、今は、

ある日本の財団により管理されており、

実際にはアメリカの投資銀行が実権を握っている。

その資金はマネーゲームの為に利用されていた。

世界の一握りの人間のマネーゲームによって経済は操られ、

何十兆円もの金が動いている。

その一方で、世界の7割の人間が電話もかけたことがなく、

たった1000円のために体を売っている。

そんな実態に疑問を持ったMは、

支配者のルールを変え世界を一緒に変えたいと言うのだ。

「世界が変わる歴史的瞬間をみてほしい」と。

その言葉に共感した真舟は依頼に乗ることを決意する。

最初に目をつけたのは財団の極東支部となっているロシアのヘッジファンド。

先物取引で失敗し、

その損失隠しをしている代表の鵠沼英二(オダギリ・ジョー)を利用して、

金を引き出させようとするが些細なミスから失敗。

逆にアメリカの投資銀行から暗殺者(ユ・ジテ)を送りこまれ、

命を狙われる立場になってしまう。

その後、人類資金を盗み出せたかどうか記憶にない。

というかストーリーが良く分からなくなってしまった。

わかったのは石優樹は日本人ではなくカペラ共和国の人間だった。

Mに拾われた石は、格闘術、銃の打ち方、

外国語を習得し(6カ国語が話せる)、Mの腹心ともいう存在だ。

カペラ共和国はあまりにも貧しく、

地雷もあちこちに埋まっており、カンボジアのような国だった。

そのカペラ共和国にM資金を使ってPDAを導入させ、国を発展させるというのだ。

また、Mとは笹倉雅実の長男で、

M資金の管理をしている財団の理事長・笹倉暢彦(仲代達也)の息子だった。


 暗殺者から、命からがら逃れた石は、国連本部でその企画を滔々と演説する。

始めは無関心で、途中退席しようとしていた400名の各国代表者は、

その熱弁に心を動かされ最後は拍手喝采する。

結局、投資銀行は彼らに手を出せなくなってしまった。

その後、活動で資金を使い果たしてしまった真舟はMから資金援助を受け、

電話も何もない未開の地に旅立つ。

お金に振り回される人生に嫌気がさしてしまったのだ。

炎熱下を歩き続け、そのうち道端に倒れこんでしまう。

意識が薄れかけた時、土地の子供が水を運んでくれる。

命を助けられた感謝から、お金を払おうとする。

しかし子供は受け取らない。

青い空を見上げふぅーと息をする真舟・・・・・。


 本作はストーリーが良く分からないのと、

タイトルほどのインパクトはなかったが、

森山未來が英語でスピーチするシーンはすごかった。

あれだけ長いセリフを良く暗記できたと思う




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