コーヒーを飲みながら
          
        
        

        =金庸太氏ギターソロコンサート随想=

 2022年、10月30日、日曜日。

恒例泣きのギターソロコンサートが開催されました。

ゲストギタリストの金庸太氏を招いてのコンサートです。

我が教室からも6名の方が出演するコンサートです。

このコンサートの歴史も古く、

かつて長津田に存在した音楽喫茶「アルペジオ」が会場となって、

25年くらい前から始まりました。

金氏の登場は10年くらい経ってからだったと思います。

当時は、東京国際ギターコンクール二位、

世界最高水準のパリのエコールノルマル音楽院留学から帰国して、

それほど間がなかったのではないかと思います。

素晴らしい技術と音楽性に驚かされましたね。

それから毎年願いするようになったのですが、

常に新鮮なプログラムで、

ギターの魅力を発信し続けてます。

 今回も去年とは違ったプログラムで、

前半は、よく知られたクラシックの名曲のメロディーの一部を取り入れた曲で、

楽しませていただきました。

後半は、これまたよく知られたスペイン物でそのテクニックと、

歌わせ方で飽きさせないですね。

さらにバリオスの「大聖堂」では、

一楽章の単音の美しさをじっくり聴かせて、

二楽章で次に来る三楽章を意識させて、

三楽章を素晴らしいテクニックて耳と目をそらせなかったですね。

弾き終わった後、聴衆からため息が出ました。

その衰えないテクニックはさすがという感じでした。

 今回、楽器にも少し注目しました。

メープル材を使った楽器で少し小ぶりなんですかね。

メープル材というのはバイオリンなんかに使われる材料です。

メープル材を使うと音がコロコロした感じになるのですが、

一つ一つの音の透明度が高いので、

透明な宝石玉がきれいに整って繋がっていくんですね。

ギターの音の魅力を堪能できましたね。

これほどの透明感のある音を聴かせてもらえたのは、

けっこうラッキーだと思います。

 楽器の魅力というのは、

その楽器の持ってる音の美しさだと思うのですが、

十分にクラシックギターの魅力を認識させていただきましたね。

今回も聴きに来た方はラッキーだったと思います。

楽器の魅力というのは基本的には音ですからね。

ギターの音を堪能していただければ幸いです。

自分がギターに魅せられたころを思い出します。

 前半の我が教室の生徒の方達、6人衆も、

意欲的な演奏でしたね。

ペルナンブコの「鐘の音」を限界までのテンポで挑戦。

現代の作曲家の「アンドロメダ」の演奏あり。

この作曲家は、シャンソン風の曲ありで、

多彩な作品のある作曲家ですね。

ソルの超難曲のセゴビアナンバー、20番を弾きました。

超難曲の一つですが弾ききりました。

ソルの練習曲集の最後ということでしたね。

ソルのハ長調のソナタが演奏されました。

この曲は、長大な長さの曲ですが、

最後まで弾ききりましたよ。

これは大変な記録って気がしますね。

まあ、これから先演奏されることはないでしょうね。

バッハの組曲一番のプレリュード、

ヘルマン・ハウザー三世で演奏されましたが、

バッハにはハウザーの音が合いますね。

人前でバッハ演奏は難しいのですが、

キャリア十分の演奏でした、さすがですね。

ビラ・ロボスの「プレリュード二番」が最後に演奏されました。

この曲はプレリュード集の中でも難曲の一つですが、

ビラ・ロボスの厚い和音の壁とテンポルパートに挑んだ演奏でした。

聴きごたえがありました。

金氏の演奏はもちろんですが、

この生徒の皆さんの演奏に驚いてた方も多かったですね。

ある方の「凄いですね!」という一言が印象的でした。

次はクリスマス会、しっかり練習していきましょう。


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